最終更新日 2009.8.29 <AMD 785Gとは> 2009年8月4日AMDから新たに「AMD 785G」チップセットが登場しました。これまでの「AMD 780G」の後継モデルでWindows 7対応と、マルチメディアの強化が主な変更ポイントです。特にマルチメディアの強化には目を見はるものがあります。変更ポイントについてハマーなりの解説を少しします。 まず、「AMD 708G」では「ATI Radeon HD 3200」であったグラフィックスが「AMD 785G」では「ATI Radeon HD 4200」へバージョンアップされています。この「ATI Radeon HD 4200」には「ATI Radeon HD 4000」シリーズのGPUに取り入れられた技術をチップセット内蔵グラフィックスで実現しています。 その主立った技術として「AVT」と「UVD2」が挙げられます。 「AVT」とは「Accelerated Video Transcode」の略でGPUを利用した動画エンコードやトランスコードを可能にする「ATI Stream」技術の一つです。「AVT」に対応した動画編集ソフトで利用でき、CPUエンコードよりも高速に処理を行えると言われています。現在対応するソフトは「CyberLink PowerDirector8」があります。 次に「UVD2」ですが、「AMD 780G」ではUVDをサポートしていました。「AMD 785G」では「UVD2」へバージョンアップされています。 「UVD」とは、「Unified Video Decoder」の略でいわゆる「動画再生支援機能」のことです。今回の「UVD2」はバージョンが「2.0」へアップされたことを示します。 「UVD2」へバージョンアップされた事により、Blu-rayコンテンツによく見られるPIP(Picture in Picture)と言われる動画の中で動画を再生するコンテンツに対応しました。これは、二つの動画を同時に再生する事です。これまでは一方を「CPU」が、そしてもう一方を「GPU」が処理を行ってきました。しかし、「CPU」の能力が不足しているとコマ落ちの原因にもなっていました。「UVD2」では両方の処理を「GPU」が行いスムーズな再生と、「CPU」への負荷の低減を実現しています。 「UVD2」はこれだけではなく、DVDなどの「SD画像」を「HD画像」へアプスケールする「アップスケーリング機能」や、「自動コントラスト調整機能」など備えるようになりました。 色々新しい機能を搭載した「AMD 785G」ではありますが、気になるグラフィックス能力は「AMD 780G」と同レベルにとどまっているとのことです。ちょっと残念な気はしますが、まとめると「現状の能力を維持しつつ新しい機能を盛り込んだチップセット」になっていると言えます。 新しいチップセットであるため、まだまだ搭載するパソコンは少ないのですが、今後「AMD 780G」に置き換わって増えていくものと思われます。 <AMD 785G搭載製品> 現在はサイコムさんからのみ「AMD 785G」チップセット搭載パソコンが販売されています。今後各メーカーさんやショップさんから多数登場する事に期待しています。 詳しく製品ついて知りたい方は各モデル名またはこちらからサイコムからホームページで確認できます。 <8/28 クレバリーさんからも登場!> 2009.8.24作成 |
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